理事長所信

理事長所信

一般社団法人大府青年会議所2021年度
第47代理事長 岩村健作

【はじめに】

昨年、世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、様々な生活様式が変わり、社会全体に大きな変化をもたらしました。人々の価値観は180度変わり、我々の活動も新型コロナウイルスの影響により、今まで当たり前にやれていたことができず新たな形を模索し、安全を最優先に考えた形へと変化しました。この経験を通し我々は、大府青年会議所として地域のことを考え、ニーズを捉えた活動をおこない「家族の笑顔」、「仲間の笑顔」、「活動エリアである大府市、東浦町の笑顔」のためへと輪が大きく広がるのを実感すると共に、多くの感謝を感じることで大府青年会議所のメンバーであることに誇りをもつことができました。そしてなにより、地域課題に対して行動することで他者を想いやることの大切さを再認識することができました。
これは、設立以来46年に渡り先輩諸兄の熱い情熱と弛まぬ努力によって確実に積み重ねてこられた歩みがあったからこそなしえたことです。この歴史と伝統なくしては、今の大府青年会議所の運動はありません。
我々は人生を通し、刺激を与えてくれる仲間と出会い、自分自身の未熟さを気づかせてくれる仲間と共に成長してきました。だからこそ、この大府青年会議所がさらに魅力ある組織になるためには、仲間の大切さや他者を想いやる人で構成されている組織になる必要があるのです。
このように魅力ある組織にするには、人を変えようとするのではなく、自分自身が気づき、変わることが必要です。決して人は、一人では成功しません。多くの人に支えられ今の自分自身があることを忘れてはいけません。
我々は、今までの経験から人が変わるきっかけは、新たな価値観を受け入れることだということを胸に刻み、想いやりの心を原点とし、活動エリアである大府市、東浦町の皆様に感謝をすることを忘れることなく、脈々と受け継がれる想いを今後も継承しなければなりません。このような時代だからこそ、原点に立ち返りなぜJCをやるのか、誰のためにJCをやるのかを考えることで他者を想い、自分らしく、笑顔で新たな挑戦をして参ります。

【人の魅力とは、ありのままの自分を磨くことである】

人は誰でも自分を大きく見せようとします。しかし、それは本当に自分の魅力なのでしょうか。ありのままの自分を磨くとは、何なのでしょうか。それは、誰かの前でできない言動は誰もいない時も絶対にしないことであり、隣にいる仲間の短所を見つけるのではなく、長所だけを見つけ、心から感謝できる人であると考えます。
 人には得意なこと、不得意なことがあります。大半の人は、どんな自分になりたいかを考え知識を取り入れ、得意なことを更に伸ばす前に不得意なことを克服しようと努力します。知識を学ぶことも大切ですが、まず自分自身を理解し、ありのままの自分を磨くことで地域のリーダーとして早く考え、行動をおこすことを繰り返し、決断できる人財にならなければなりません。まずは、メンバー一人ひとりが自己を見つめ、己の長所を最大限に伸ばすことから始めて参ります。それが新たなリーダーへの成長に繋がる挑戦だと確信します。

【他者を想いやり成長する組織】

決して一人では、青年会議所の運動は成り立ちません。これは、地域に対して運動を展開するときも同じであり、他者を想いやり、多くの協力を得ることができなければ、組織として成長することはできません。さらに、他者を想いやるのは、簡単なようで難しいことです。
しかし我々は、青年会議所メンバーであると同時にそれぞれの企業において重要な役割を担っている青年経済人です。つまり人一倍努力し、多くの人々に頼られ、地域社会において憧れの存在でなければなりません。
今まで歩んできた人生は、ものさしであり、そのものさしを長く伸ばし続ける必要があります。そのためには、決して逃げることなく困難と向き合い、仲間の想いやりに触れ、多種多様な価値観を受け入れなければなりません。
青年会議所は、20代から30代の年齢で構成されている組織です。この年代は、社会的にも責任感が増し、重要な時期でもあります。そのような時期だからこそ、自分自身が変わりたいと思わせる機会の提供が必要なのです。
これまで一人ひとり違う人生を歩んできましたが青年会議所で出会い切磋琢磨してきました。隣には自分のことのように心配してくれる仲間がいること、自分自身の未熟さを気づかせてくれる仲間がいることなど、多くの支えと共に成長してきたからこそ、他者を想いやる難しさや自分ごとに置き換える大切さに気づくことができたのではないでしょうか。だからこそ我々は、人のために本気で取り組む姿勢を示さなければならないのです。そうすることで社会開発事業に対し、組織全体で効果を最大限に発揮できるよう時代に即した方法で実践的かつ効果的な事業を地域の若者に対し提供することで、他者を想いやり、様々な価値観を受け入れなければ協力を得られないことを知ってもらい、多くの協力を得ることで無限の可能性が広がっていることを伝えて参ります。
まずは、身近な人のために行動をおこして、その輪を広げよう。
その行動こそが自分自身を変える挑戦となり、地域の希望となる組織へと成長する挑戦となる。

【地域の笑顔溢れるまちづくり】

我々青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」に向けて集まった組織であり、この不変の目的に向かうためには、地域の皆様の笑顔が必要不可欠です。
大府青年会議所は、長きに渡り様々な継続事業を地域の皆様と共に構築して参りました。どの事業も「地域を笑顔にしたい」という想いで始まり、今では地域の方々の笑顔溢れる伝統的な文化に成長してきました。昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から全ての事業が中止となり、我々は改めて地域事業の大切さと地域の皆様の期待感を再認識することができました。
そこで本年度は、地域の皆様の安心と安全を考慮した新たな形での継続事業を提案すべく、行政や関係諸団体との連携をとり、地域の皆様の笑顔のために新たな大府市、東浦町の最高のおまつりを構築する挑戦をして参ります。

【継続こそ最大の情報発信】

青年会議所の魅力を地域に発信する方法は、SNSの目覚ましい普及により、いつ、誰でも情報発信することが可能になりました。しかし地域での知名度や存在がまだまだ周知されていない現実があります。
近年、大府青年会議所においても時代に即したツールを活用して情報発信に努めてきました。しかしその内容は、活動を報告するだけの自己満足な発信が多く、受け手の心を掴む魅力的な情報を継続的に発信できてない現状があると考えます。
我々の運動は、地域の協力なくしては何も始まりません。であるならば、地域や社会を巻き込み、多くの人に運動の目的や趣旨を知っていただける、新たな内容で情報発信をしなければなりません。
更に運動や活動を掲載した魅力的なパンフレットを発行し、地域の同志に伝播することでブランディングにも繋がり、大府青年会議所の新たな挑戦と魅力の詰まった情報を継続的に発信し続ける広報活動を組織全体で取り組んで参ります。

【必達組織拡大】

青年会議所の運動は、会員拡大で始まります。会員拡大が無ければ青年会議所の運動はなく、会員拡大こそ青年会議所の組織力を表していると考えます。
近年、組織全体で拡大活動をしていますが目標人数には到達していません。我々は、組織で活動しており、それぞれの委員会は、その分野のプロフェッショナルでなければなりません。
そこで本年度は、会員拡大の役割を全委員会に担っていただき、組織全体で会員拡大を推し進めて参ります。会員拡大をする上で情報は重要であり、確りとした情報の精査とメンバー間での共有が必要です。また、例会や事業など青年会議所の魅力的な運動を様々なツールを活用して掲載し、発信し続けることで地域の同志に明確な目的と効果を継続的に伝え、入会に繋げて参ります。
また入会しても退会者を出してしまったら会員数の純増はありません。会員数の減少は組織の衰退となり、会の存続の危機に繋がります。そのような退会者や休会者を出さないよう確りとしたオリエンテーションの実施をおこない、新入会員の意識向上に努めることで組織力強化にも繋がると確信します。
JC活動の全てが詰まった会員拡大こそメンバー全員で挑戦し、JAYCEEとしての成長を感じることのできる最高の発信の場を共有して参ります。

【無限に広がる可能性】

青年会議所には、無限の可能性を秘めたステージが広くあり、JCI、日本青年会議所、東海地区協議会、愛知ブロック協議会、知多半島委員会など自分たちが活動する地域だけではなく、LOMとは違った刺激を与えてくれる「出向」という機会があります。これによりLOMの垣根を超えた出会い、学び、気づきを通して成長することができ、大きな運動に関わっていくことにより、LOMでは経験できないスケールを感じることができます。そして何より大府青年会議所で学んだことを発揮することでLOMの良さを再認識できる場であると考えます。これは、自らが求めた者にしか経験することができません。本年度も積極的に出向を促し、出向者が新たな挑戦を通して考え、学んだことを伝えられるよう、組織一丸となって出向者の活躍支援を行っていくことでメンバーの翌年以降の新たな挑戦に繋げて参ります。
また出向者で創り上げられる各種大会は、LOMの運動の最大のヒントがあり、メンバーにとって青年会議所のスケールメリットを体感できる貴重な経験となります。それぞれの開催目的を理解することで参加する意義を明確にし、参加したメンバーが懇親を深めるだけではなく、新たな挑戦のヒントを得る時間となるような参加推進に取り組んで参ります。

【厳格な組織運営】

青年会議所活動は、家庭や仕事の大切な時間を割き、限りある時間の中で展開されており、様々な運動をより良くするためにその内容は、理事会や総会で様々な観点から議論を交わしています。このように青年会議所を運営する上で地域の現状を知り、明確な目的を掲げるために数多くの会議を経て様々な価値観を受け入れ、運動を展開していることを決して忘れてはなりません。
会議の運営には、適正な資料の取りまとめなど、適切な管理を怠ればメンバーの限りある時間を浪費してしまいます。そこで組織を運営する者が青年会議所の根幹であることを再認識し、時代に即したツールを活用し、限りある時間を最大限に活用できるように運営に取り組んでいかなければなりません。
また強固な組織には、厳格に定められたルールがあり、そのルールの下に組織の秩序が保たれています。このルールは、大府青年会議所の歴史と共にメンバーが定めたルールであり、これからも厳格な組織運営をしていくために、定款、規則、規程の見直しをすることでメンバー一人ひとりが守らされるルールではなく、守るべきルールであることを再認識し、より良くするためにさらなるルールの遵守を徹底していかなければなりません。
このように組織運営においては、徹底した財務管理、理事会、総会などの諸会議の効率的な運営、各種情報の整理を迅速に行い、限りある時間を最大限に活用できる新たな挑戦に取り組んで参ります。

【終わりに】

挑戦とは、自分との戦いである。私は幼少期に野球に出会い、野球を通し多くの経験をしてきました。決して上手ではなかった私が練習を積み重ね、努力をすることで仲間に認められ、チームの目標に向かって個々で高め合い、チームの意識が変わりました。これは、青年会議所においても同じであり、明確な目的を掲げるだけではなく、他者の価値観を受け入れ、人のために行動に移すことのできる人財こそ、多くの協力を得るリーダーになれるのです。組織の意識を変えるのは、一人の行動から始まります。このような時代だからこそ失敗を恐れることなく、青年会議所らしく、誰もが笑顔になれる新たなモデルケースの先駆者となる挑戦をしよう。
「挑戦を恐れずCHANCEに変える」
今まで当たり前にやってきたことは、今の当たり前ではない。これは青年会議所の活動や運動も同じです。時代と共に社会情勢は変化してきました。この変化に対し、青年会議所も先輩諸兄の弛まぬ努力と決して諦めることなく、挑戦し続けた積み重ねによって46年間ステップアップしてきました。そこには、多くの決断があったことを忘れてはなりません。我々もまず地域の市民として地域のリーダーとして新たな挑戦をしよう。
多種多様な価値観を受け入れ変化を恐れることなく新たなモデルケースの提案の機会と捉え、挑戦を繰り返しCHANGEしよう。

挑戦こそ
大府市、東浦町の明るい豊かな社会の実現の第一歩になると信じて進もう。

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